シロアリ薬剤の効果のあるまき方|大量にまくだけでは費用のムダ

 

シロアリ薬剤の効果のあるまき方|大量にまくだけでは費用のムダ

 

 昨今の一般的なシロアリ業者は、兎にも角にも床下に大量の薬剤(水で100倍に薄めたものなど)をまいて水浸しにしていきます。

例えば下図のように床下が土になっているお宅があります。 (床下を上から見た図で、茶色い部分が土、灰色の部分が基礎です)

一般的なシロアリ業者は、ここに全面に大量の薬剤(99%は水道水)を散布して、水浸しにしていきます。それが右側の青い図です。ちなみに大よそお風呂一杯分の水をばらまいていきます。

 

 

 

この状態を基礎の真横から見てみますと、大量ではありますが、表面的にまいただけですので、土中にはあまり染み込んでいません。お庭などで試していただくと分かりますが、これが意外と染み込まないもので、せいぜい1cm程度です。

 

 

この状態では、もし土中にある程度規模の大きいシロアリの集団がいた場合、薬剤処理層を突破されて、基礎づたいに床上の木部等に侵入される可能性があります。

この地方に生息するのは主にヤマトシロアリですが、この種は多いと1つの集団で、約数千~1万匹のシロアリが活動していますので、1cm程度の薬剤層では、数百匹くらいは死ぬでしょうが、やがては突破される可能性は十分にあります。

それは薬剤の種類が何であるかに関わらずです。

 

シロアリは統合生物ですので、1匹1匹の個体ではなく、その組織全体が生き残ろうとします。 簡単に言いますと、組織が生き残ることができるのであれば、数百匹くらい死んでもいいということです。 (私たち人間とは、死の概念が違うんですね)

ですのでシロアリ集団の先頭の子たちが、薬剤処理層に差し掛かると、最初の方は薬剤に触れて死んだり、触れた子のフンを食べて死んだり、触れて死んだ子の死骸を食べてまた死んだり、というくり返しで、バタバタと死んでいくわけですが、これがそのうち薬剤の影響力も薄れていき、特にたった1cmですから、シロアリの集団が薬剤の効果を克服する(薬剤処理層を突破する)のは難しくありません。

集団の数が多ければ多いほどその可能性は上がります。

実際、一般的なシロアリ業者が薬剤処理したところからシロアリが発生した例は、いくらでもあります。 これはそのような理由(理屈)なのです。

 

 

ではどうすればいいか?と言いますと、シロアリの習性として、土中で巣穴を掘り進む際、何かに沿って進みたがります。

ですので、基本的に何かにぶち当たるまで、そのままの方向でフラフラ掘り進みます。

そしてシロアリは、外気にさらされては生きられませんので、土中から、床下の真ん中あたりにヒョコッと顔を出したとしても、そのまま床下の土の上をトコトコと歩くことはありません。

もう一度土中に戻って、また横の方向へ、何かにぶつかるまで掘り進みます。 そして多くはそのまま基礎にぶつかり、基礎伝いに床上の木部などに到達します。

ですので、先ほどの図で言いますと、基礎に近くない部分(床下の真ん中部分)には薬剤をまいても、全く意味が無いことがお分かりいただけると思います。

そしてその分を基礎の立ち上りあがりの土壌に、シロアリが突破できないように重点的にまけばよいのです。

ここは先述のとおり、何も考えずにただまくだけでは1cm程度しかしみこみませんので、少し土を掘るなどして、面状ではなく線状にまいてやればいいのです。

 

これこそが意味のあるまき方です。

 

 

しかし残念なことに一般的な業者は、関係ない部分も重要な部分も同じように、広く浅くまきますので、全く意味がありません。

そしてもっとダメな業者は、土壌にまかずに床上の木部(根太や大引など)にバシャバシャとまいて、それが土壌にポタポタと滴り落ちるだけ、、という場合もあります。

木部も必要だというのは分かりますが、木部に水で薄めた薬剤をかけても土壌よりも更に浸み込みにくいですので、そのうち乾いてしまいます。※もし木部に施工するなら、油剤をハケで塗る方がわりと浸み込みます。(すごい手間ですし、土壌でブロックすればいいので、あまりやりませんが)

そして土壌には、ポタポタ 程度しか薬剤がかかってませんので、比較的ラクにシロアリに突破されてしまいます。

 

というように、上記のような業者がほとんどです。 お金ばかりかかって、実はあまり効果が無いのです。

「当社はきちんと丁寧にやってます!」とアピールしている業者は多いですが、そもそも意味のない作業をいくら一生懸命やっても、やっぱり意味が無いのです。

 

 

 

 

 


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