しろあり対策協会という組織と仕様書について

 

<社団法人 日本しろあり対策協会という組織と仕様書について>

 

 日本しろあり対策協会をあまり信用し過ぎてはいけません。~大量に薬剤をまいておけば問題ないだろう~

 

日本しろあり対策協会というのは、50年ほど前に設立された社団法人です。50年ほど前と言えば、昭和40年代で、その頃はまだ現在のようなシロアリ業者もあまり存在せず、薬剤や作業道具、シロアリ防除の方法や考え方もあまり確立されていませんでした。

 

そんなシロアリのことが分かっていない時代でも、シロアリは何せ3億年ほど前から地球上に存在していますから、容赦なく家屋に襲いかかります。

そして有効な薬剤も駆除技術もありませんでしたので、当時は間違った作業をするシロアリ業者や危険性の高い薬剤などが横行していたようです。

それでいて、当然といえば当然ですが、シロアリが出た家は、一向にシロアリ被害が治まらず、家屋などへの被害が続いていた時代でした。

 

ちょうどその頃は、これまでの床下(縁の下)がコンクリートで囲われていないお家(サザエさんのお家のような、床下に猫などが出入りできるような状態)から、現在の布基礎のような仕様が主流になり定着していった時代でした。

サザエさんのお家のような床下であれば、仮にシロアリの被害が出ても、気付きやすいですし、外から簡単に床下に潜って駆除対応もしやすかったのですが、コンクリート基礎で囲うようになってから、シロアリが活動しやすい環境になり、被害の発見も遅れて、シロアリ被害が問題視されるようになってきたのです。

 

そこで事態を重く見た、現在の国土交通省に該当する機関が、しろあり対策協会の設立を認可した、という歴史があります。

ですのでしろあり対策協会、略して白対協と言いますが、白対協の主な役割は、

・シロアリ防除作業をする技術者の養成

・シロアリ防除の作業手順の確立

・シロアリ防除に用いる薬剤の認定

といったところです。他にも色々とありますが、概略はこんなところです。

 

さて、冒頭に記しました、しろあり対策協会をあまり信用し過ぎてはいけません。についてですが、白対協は発足当時は意味のある組織でしたが、現在ではそうでないケースもあります。

その一つが、先述の・シロアリ防除の作業手順の確立という項目です。シロアリ防除の作業手順に関する書面が、いわゆる「シロアリ防除施工標準仕様書」というものです。

先述しましたが、昔はいろいろなシロアリ業者が、間違った方法などをいろいろ実施していましたので、「効果のある方法を書面におこして、みんなでそれを実施しよう」というコンセプトで制定されたのが、シロアリ防除施工標準仕様書です。

 

では、「効果のある方法」とはどんな方法でしょうか。

本来、シロアリの駆除や予防には、シロアリの生態やシロアリ生息の兆候、家屋の構造など、ケースバイケースの知識や経験が必要です。

しかし全てのシロアリ業者が立派な技術や素晴らしい知識がある分けではありません。同じ職場にも、仕事ができる人もいれば、できない人もいるのと同じです。

そして白対協が最も恐れるのが、シロアリ業者(≒シロアリ業界)とお客さまがトラブルになることです。 その最も多いトラブルと言えば、シロアリを駆除できなかったり、予防できなかったりということです。

 

ですので白対協としては、どんなシロアリ業者が作業しても問題が出ない方法を構築/確立する必要があったわけです。そしてその方法とは、簡単に言いますと

「とにかく大量に薬剤をばらまけ」

「シロアリが居ようが、居るまいが、1坪あたりに10リットル以上ばらまけ」

という身もフタもない内容なのです。これはお医者さんで言いますと、

「何の病気か分からないから、取りあえず薬をたくさん飲ませておけ」

「風邪を引くといけないから、常に風邪薬を飲んでおけ」

と言っているようなものです。そこには、知識や経験から症状を見極める/判断するといった考え方も無ければ、なるべくお客さまの費用負担を少なくして効果を上げる、といった技術力向上の考え方もありません。まさに

~大量に薬剤をまいておけば問題ないだろう~ という考え方なのです。

※ちなみに大量に薬剤をまいても、シロアリの発生は実際にあります。大量であったとしても、闇雲にまくだけではダメなのです。

 

⇒薬剤のまき方について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

しかし多くの業者はこの点に気付いているのに見直さないのか、それとも全く気付いていないのか。 同じ技術者として、なぜ疑問に思わないのかが「疑問」です。

 

ですので白対協は、発足した経緯(コンセプト)や当時の取り組みは意義のあるものであったと思われますが、シロアリ生態の研究も進み、正しい予防/駆除方法も見えている近年の状況では、信用してはいけない部分も多分にあります、というお話でございました。

他にも不審な点はいくつもありますが、ここでは薬剤のまき方を取り上げさせていただきました。

 

➡本内容の説明動画もございますので、ご覧ください。

 

 

 

 

 

 

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